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Visual C++でアプリケーション、
すなわち実行ファイル（.exe）を作るためには
おおまかには以下のことを行います
(正確にはもっと細かいですけど・・・)

SIZE(20){ COLOR(#ffaa00){手順①：プリコンパイル}}
マクロ、プリプロセッサ（#がついている構文）の解析、展開
SIZE(20){ COLOR(#ffaa00){手順②：コンパイル}}
プリコンパイルで展開されたコードに対して、プログラムの文法が正しいかチェックし、オブジェクトファイル（.obj）に変換
SIZE(20){ COLOR(#ffaa00){手順③：リンク}}
オブジェクトファイル（.obj）とライブラリファイル（.lib）を結合して、実行ファイル（.exe）を作る
これは簡潔に言うと、関数の呼び出し部分とその関数の実装部分を関連付ける作業です

①～③をまとめて全部行うのをビルドと呼びます

プリコンパイル、コンパイルは
ソースファイル（.cpp）単位で行うため
分割してそれぞれコンパイルすることが可能です

基本的にヘッダーファイル(.h)とソースファイル(.cpp)をペアで作ることが普通
ヘッダーファイルには関数のプロトタイプ宣言、構造体の定義、クラスの定義などを行います
ソースファイルにはヘッダファイルで宣言した関数、メンバ関数の実装を行います

今回は、３つプログラムファイルを作成します
・test.h   (関数、構造体、クラスの定義)
・test.cpp (関数、クラスのメンバ関数の実装)
・main.cpp (test.hで定義された関数やクラスの使用)

今回使うファイルは次のようになってます。どぞー（-ω-）つ旦
・&ref(test.h);
・&ref(test.cpp);
・&ref(main.cpp);
zipでほしい人はこちら
・&ref(dividecompile.zip);

まずtest.hを作ります
ヘッダーファイルの先頭にはSIZE(20){ COLOR(#ffaa00){#pragma once }}を必ず付けてください

 #pragma once // ヘッダーファイル先頭に必ず付けるおまじない
 
 // ヘッダーファイル（.h）には
 // 関数のプロトタイプ宣言、構造体の定義、クラスの定義をする
 
 // test.cppに使う関数用のヘッダーファイルをインクルード
 #include <stdio.h>
 #include <string.h>
 
 // 構造体の定義
 struct GameData{
	bool isLoadFinish;	
 };
 
 // 関数のプロトタイプ宣言
 // &参照渡し（引数に渡した変数と同じアドレス）
 void Load(GameData& gamedata);
 
 // クラスの定義
 class Player
 {
 public:	
 
	// メンバ変数
	char	Name[256];
	int		HP;
	int		MP;
 
	// メンバ関数
	// インラインで実装
	void Attack(){
		printf("%s の攻撃 \n",Name);
	}
	// 宣言のみ
	void Show();
 };

次にtest.cppを作ります

 // ソースファイル（.cpp）にはヘッダーの関数やクラスのメンバ関数の実装をする
 #include "test.h"
 
 // 関数の実装
 // &参照渡し（引数に渡した変数と同じアドレス）
 void Load(GameData& gamedata)
 {
 	gamedata.isLoadFinish = true;
 }
 
 // メンバ関数の実装
 // クラス名::メンバ関数名で定義を書く
 // ::演算子（スコープ）でメンバにアクセス
 void Player::Show(){
	printf("%s:HP = %d,MP = %d\n",Name,HP,MP);	
 }

最後にmain.cppを作り、test.hをインクルードし
作成した関数やクラスを使います

 #define _CRT_SECURE_NO_WARNINGS	// 文字列系の関数の警告を消す
 #include "test.h" // 自作の構造体、関数、クラスを使いたい場合はそのヘッダーファイルをインクルードする
 
 int main()
 {
	GameData gamedata;
	gamedata.isLoadFinish = false;
	// ロード
	Load(gamedata);
 
	// ロード完了
	if(gamedata.isLoadFinish )
	{
		Player player;
		// .演算子（カンマ）でアクセス
		strcpy(player.Name,"勇者");
		player.HP = 100;
		player.MP = 10;
		player.Attack();
		player.Show();
	}
 
	return 0;
 }

注意点ですがSIZE(20){ COLOR(#ffaa00){プロジェクト１つにつき、main関数は１つしか存在してはいけません}}
プログラムの開始点がわからなくなるためです
今回はmain.cppにmain関数が存在しているため
test.cppにmain関数を書いてはいけません
（普通はインクルード対象となっているヘッダーファイルで定義されている
クラスや関数の実装が書いてある.cppにmain関数は書かない）

実行結果は次のようになります
test.hで定義した関数やクラスがmain.cpp側で呼べていますね
&ref(dividecompile.jpg);

さらに詳しく知りたい方（#pragma onceってなんぞ？）は
分割コンパイル（←クリック）の項目を参考にしてください

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